トレーニング種目の選択やセットの組み方について
2024/02/07
トレーニングは目的によって、重量設定や回数設定などを少し変えてあげる必要がありますが、大きな部分は共通とも言えます。
ただやみくもに高重量を取り扱うだけでは、筋肥大効果は高くありませんし、低重量だけを取り扱っていても本来引き締まる筋肉は引き締まりません。
効率的に目標達成させるためには、重量以外に、トレーニング種目やインターバルなどにも注意する必要があります。
そこで今回は、筋肥大が目的の場合におすすめのトレーニング順序やスピード、セットの組み方などについて解説していきます。
目次
大きな筋肉を中心に鍛える
効率的にトレーニングを実現するためには、初めは大きな筋肉を鍛えましょう。
その理由には、「筋肉の増加量が多い」「体力の消費量が多い」「小さな筋肉を同時に使う」などがあります。
まず、胸や背中、脚などの大きな筋肉を鍛えることで、全身の筋肉量の増加量が多くなります。その他の筋肉を鍛える土台にもなるため、他の部位が発達しやすくなるでしょう。
また、大きな筋肉を鍛えることで消費カロリーが増え、痩せやすい身体づくりにもつながります。
次に、大きな筋肉は体力の消費量が多いです。そのため、腕や肩などの小さな筋肉を集中して鍛えてしまうと、大きな筋肉を鍛える種目で体力がもたず、十分に発達させることができません。体力と同時に集中力も低下するため、初めに大きな筋肉を鍛え、その後に小さな筋肉を鍛えるようにしましょう。大きな筋肉を鍛えることは、スポーツや日常生活の動作においても重要です。パワーや持久力の向上により、スポーツパフォーマンスが向上し、日常生活でも疲れにくく、より前向きに動けるようになります。
そして、大きな筋肉を鍛える種目の多くは、小さな筋肉も同時に使います。そのため、筋肥大が目的の筋トレ初心者は、特に大きな筋肉を狙った種目に限定してもよいくらいです。
トレーニングの順序は多関節種目から単関節種目へ
トレーニングは、多関節種目→単関節種目の順番で行いましょう。
トレーニング種目には、大きく分けて多関節種目(コンパウンド種目)と単関節種目(アイソレーション種目)があります。
たとえば、ベンチプレスの場合、肩関節と肘関節の複数の関節動作を行います。
また、筋肉では大胸筋を中心に、三角筋や上腕三頭筋も使う多関節種目の一つです。
一方、ダンベルカールのように肘関節しか使わず、上腕二頭筋だけを狙った種目は単関節種目になります。
多関節種目の特徴としては、大きな筋肉を中心に、それを補助する筋肉群も副次的に使われるため、高重量を取り扱えることがあります。反対に、単関節種目は使われる筋肉が少ないことから、それほど高い負荷をかけることができません。
たとえば、ダンベルキックバックの後にベンチプレスをやると、上腕三頭筋が先に限界に達して大胸筋に十分な刺激を与えることができなくなります。そのため、トレーニングメニューに単関節種目を取り入れる場合は、多関節種目を先に行うことが大切です。
トレーニング種目の選定と使われる筋肉
⚫︎多関節種目一覧
胸
ベンチプレス(大胸筋、上腕三頭筋、三角筋)
ダンベルプルオーバー(大胸筋、広背筋)
背中
デッドリフト(脊柱起立筋、 大殿筋 )
ベントオーバーローイング(広背筋、僧帽筋、上腕二頭筋、三角筋)
ワンハンドローイング(広背筋、僧帽筋、上腕二頭筋、三角筋)
脚
スクワット(大腿四頭筋、大腿二頭筋、脊柱起立筋、大殿筋)
ランジ(大腿四頭筋、 大殿筋 )
肩
ショルダープレス(三角筋、僧帽筋、上腕三頭筋)
アップライトローイング(三角筋、僧帽筋、上腕二頭筋)
⚫︎単関節種目一覧
胸
ダンベルフライ(大胸筋)
脚
レッグエクステンション(大腿四頭筋)
レッグカール(ハムストリング)
カーフレイズ(下腿三頭筋)
肩
フロントレイズ(三角筋)
サイドレイズ(三角筋)
リアレイズ(三角筋)
腕
ダンベルカール(上腕二頭筋)
ハンマーカール(上腕二頭筋)
ダンベルキックバック(上腕三頭筋)
トライセプスエクステンション(上腕三頭筋)
リストカール(前腕部)
トレーニング方法
⚫︎フリーウエイトトレーニングが及ぼす効果
効率的に筋肥大させるためには、バーベルやダンベルを使ったフリーウエイトトレーニングが効果的です。
ダイエット目的でもフリーウエイトトレーニングは有効ですが、セットの組み方が異なります。
フリーウエイトトレーニングのメリットには、重量や可動域、角度などを自由に設定しやすいことや、高重量を扱う際に補助筋も使いやすいことが挙げられます。
まず、ダンベルやバーベルは、プレートを替えることで重量を細かく設定することができます。そのため、トレーニング内容や筋肉の状態に合わせて調整しやすいでしょう。
また、可動域や角度も自由に設定しやすいため、筋肉のストレッチや関節の動き、負荷のかけ方などで微調整しやすいメリットもあります。
次に、フリーウエイトトレーニングでは、補助筋を使いやすいメリットがあります。
マシントレーニングの特徴は、安定した軌道で一定方向に負荷がかかることです。
しかしフリーウエイトの場合、正確なフォームで行うためにはバランスをとることが必要になります。
その際に、狙った筋肉以外も複数使われるため、より効率的なトレーニングが可能です。
ただ、フリーウエイトトレーニングは自由に調整できる分、体勢が崩れやすいデメリットがあります。
そのため、効果を高めることはもちろん、ケガをしないためにも常に正確なフォームを維持することを心がけましょう。
⚫︎トレーニングに変化をつける
筋肉は、同じ刺激が続くと発達しにくくなる特性を持っています。そのため、トレーニングに変化をつけてマンネリ化を防ぐことが筋肥大のポイントになります。
基本は高重量低回数ですが、筋肉への刺激が弱くなってきたと感じたら、種目や負荷、回数を変えてみましょう。たとえば、同じ大胸筋を鍛える種目でも、バーベルベンチプレスだけでなくダンベルベンチプレスにしたり、インクラインやデクラインなど角度を変えたりしてみてください。
1セットあたりの回数を減らし、セット数を増やす方法もあります。
また、インターバルを半分の時間にするのも効果的です。
中級者以上は、拮抗筋を連続で鍛えるスーパーセットや、同じ部位を連続で鍛えるジャイアントセットなども有効です。
ただし、負荷が高くなるほどオーバートレーニングになりやすいため、十分な管理が必要です。
⚫︎筋肥大効果があるセットの組み方
筋肥大に効果的なセットの組み方の基本は、高重量低回数で大きな筋肉を狙った多関節種目からはじめることです。
重量は最大重量の60~80%、1セットの回数は8~15回に設定します。
また、セット間のインターバルは60~90秒にします。セット数は3セットがおすすめです。
筋肥大目的のトレーニングは、高重量を取り扱うため体力や集中力が必要になります。そのため、1日で全身を鍛えることはせず、鍛える部位を分けることが大切です。
筋トレ初級者の場合は上半身と下半身の日に分ける、ある程度筋力に自信がある場合は胸と背中、脚中心の日に分けるなど、分割してトレーニングするようにしましょう。
まとめ
筋肥大が目的の場合に知っておきたい基礎知識やトレーニング種目、セットの組み方などについて解説しました。
効率的に筋肉を鍛えるためには、ただ単に重量を増やすだけでは高い効果は期待できません。
1セットの回数やインターバルに変化を加えるなどの工夫が必要です。
また、筋肉への刺激がマンネリ化すると筋肥大しにくくなるため、筋肉の変化を見ながらトレーニングに変化をつけていきましょう。
筋肥大目的のトレーニングは、高重量を取り扱うためフォームが特に重要です。
そのため、トレーナーの指示に従って正確なフォームで行う必要があります。
今回説明したことをもとにトレーニング計画を立てることで、スムーズな筋肥大ができるでしょう。
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